010おらが村心臓やぶりフルマラソン(馬路村) 参戦記 そもそも馬路村フルに参加する予定は全くなかったのだ。ある真夏の日、子供を自転車の前と後に 積んで家路に向かっていると、還暦をはるかに過ぎたMさんが汗だくで走っているのに遭遇した のだった。挨拶の後、「Y成さん、馬路村行かんで? N島さんが申込書持っとるでよ。」との お誘いがあり、久しぶりに行ってみるかと考えた。 締め切り間近で、宿は無理かなと思ったが、こんな時のためにワンボックスに買い換えたのを、 使わない手はないと思い、急いで申し込みをした。 前日、午前中の仕事を終え、14:30前に家を出た。海部のコンビニで晩飯(アテ、焼酎、カップ 麺)と朝飯(パンとバナナとジュース)を買い、野根から山道に入る。ここからが遠いんだ。曲がり くねった道を慎重に走る。前日受付は18:00までやったなあ。間に合うだろうか? ぎりぎりで馬路中学に到着した。受付を済まし、S田さんを探したが、薄暗くてよく判らない。 彼も車中泊らしい。仕方ないので、馬路温泉に行き、土産と缶ビールを買った。この辺で泊まったら 便利やけど、と思いながら、結局手前に簡易トイレのあるエイドステーションを見つけていたので、 そこまで移動した。 静かな夜だ。車も殆ど通らない。幸い街灯があり、真っ暗闇でなくてよかった。しかし、ラジオは 殆ど入らない。 疲れたせいか、ビールがよく回る。コンビニのワンカップ焼酎は、エタノール臭くて飲めたものでは なかったが、そのうちに飲み干してしまった。外でコンロで湯を沸かし、カップめんを平らげ、歯を 磨く。おっと~、水道がなかったんじゃ。もったいないが、ミネラルウォーターで口をすすいで、後 は一人で静かな夜を満喫するだけだ。シュラフにもぐりこむと、本を読むまもなく眠ってしまった。 シートの凸凹と冷え込みで熟睡とはいえないが、まあ眠れた方か? 自分は、朝はだいたい2回は 大便をする。ここだと待つこともなく、好きなときに好きなだけできる。ああ、やっぱりここにして よかった。早速トイレを使わせてもらう。やったあ!一番乗りだ(水道はなくても、ウエットティッ シュで手を拭いたので、清潔です)。 スタートまで時間はたっぷりある。ゆっくり朝食を摂り、散歩をする。冷たい山の朝の空気が気持ち いい。若干残っているアルコールが吹き飛びそうだ。体調を確かめるため、ジョグをする。 まあ、可もなく不可もなくといったところか。そのうちまたもよおしてきたので、トイレに入り、 出発前にもう一度済ませ、会場へ移動した。 ところで、実際のランはというと、今年からコースが往復となったため、アップダウンが2倍となり かなりきつかった。だらだら上りは予想以上に消耗し、折り返しの下りもスピードが出ず、タイムの 挽回はならなかった。目標の「止まらない・歩かない」はどうにかクリアして、どうにかこうにか 完走は果たした。しかし、いたるところで応援の方々が声援を下さり、天気は絶好で暑くも寒くも なく、山の景色を十二分に堪能して、楽しんで走ることができた。皆様ありがとうございます。 それにしても、N山さんは、この難コースをものともせずに好タイムで完走し、年代別2位に入賞 した。おめでとうございます。すばらしいの一言です。 ゴール後にS田さんと入った安田川は、とても冷たくて疲れた脚には気持ちよかった。しかし、心臓は 止まってしまいそうだった(既に「心臓やぶり」ではあったが・・・)。 |